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Jan Gunnar Hoff  (2L)  DSD256/DXD

ノルウェーの高音質レーベル2Lの新譜は久しぶりのジャズ。2Lはグラミー賞のサラウンド部門、室内楽をはじめとした各部門で既に40回近くノミネートされている著名なレーベルだが録音技師のモルテン・リンドバーグがほぼ一人でやっているブティックレーベル。早い時期から今でいうイマーシブ及び超ハイスペックでの録音を行っており彼の録音したアルバムはハイエンドオーディオのレフェレンスになっているものがいくつもある。透明感ある情緒的なピアノを弾くJan Gunnar Hoffとは既に5枚のアルバムを録音してきているが全てがハイグレード。クロスオーバー・サラウンド音源として世界中でレファレンス音源として使われている『Quiet Winter Night』という名録音がある。

こういう高音質の録音の秘訣は何なのかを聴いたことがあるのだが、彼の場合大抵は地方の教会でのレコーディング。そこでセッションを何回も行なっていると、全員が全くミスなく行い教会内外での空気と調和するマジック・モーメントがあり、その瞬間を逃さずにしているという録音技術とか機材ではなく、非常に精神的な話だったのが意外だった。サラウンディング作業に関わるポストレコーディングについては技術を屈指した匠の技でライブ以上のを作り上げる。ライブと同じものが聴きたければライブに行けばいいだけで、自分が行なっているのはレコーディング・アートなのだと北欧人らしいぼくとつとした語り口が印象的だった。今回はコロナ禍ということもあり、JanとMortenの二人で教会のホールを使い2日間に渡り録音された。特に決まりごとなく自由な演奏だったそうで、リラックスした解放感あふれる雰囲気が感じられるシンプルな即興演奏。

2022-696

Classic Music Diary

仕事で年間1,000枚程度クラシック・ジャズのハイレゾ新譜を聴いています。毎日4-6枚試聴する中から気になったものを日記がわりに書き留めていこうと思います。

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