Prokofiev: Childhood Manuscripts

Alexandre Dossin, Piano

(NAXOS)


モーツァルトをはじめとして、子供の頃から天才と認められていた作曲家は少なくない。プロコフィエフもまた神童と呼ばれていた。5歳でピアノ曲、10歳でオペラを作曲したので極め付きの天才だろう。

このアルバムでは、まず1918年、27歳の時に作曲された『老いた祖母の話』、次に1931年、40歳で作曲した『6つの小品』を置き。その後にメインディッシュとして、1901年から1906年まで、つまり10歳から15歳にかけて作曲した小曲をまとめた“The Childhood Manuscripts ”(少年時代の手稿集)を聴かせるという順番。

つまり、子供の頃に作曲した曲だけれども、青年時、壮年時の作品と比べて全く遜色がなくてすごいでしょうといことを伝えたいアルバム。

後年、変拍子を多用した現代音楽風の作品群とは違い、シンプルで且つとても美しいメロディのPiano Pieceで、これを聴いてプロコフィエフだとわかる人はいないだろう。

13歳という史上最年少でSt.Petersberg Consevatorieに入学を許されたので音楽教育の過程であった頃だろうが、才能というものは持って生まれたものなのだという事を痛感する。プロコフィエフという作曲家への興味をかき立てられる。

Dossinは1970年生まれ、モスクワチャイコフスキー音楽学院で学び数々のコンクールで入賞、スタンウェイ・アーティストとして活躍している実力あるピアニスト。もちろん得意としているのはロシアの作曲家の作品。このアルバムは、彼のプロコフィエフへの愛が感じられる1枚。


Classic Music Diary

仕事で年間1,000枚程度クラシック・ジャズのハイレゾ新譜を聴いています。毎日4-6枚試聴する中から気になったものを日記がわりに書き留めていこうと思います。

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