espiral; Iberian and Flamenco fusion

La Jose       (ARC)  44.1kHz/16bit 

『espiral』

La Jose, 本名josefina Gomez Llorenteはスペインの女性シンガー・ソングライター。カバージャケットを一見して、ああフラメンコかと思って聴いたのだが、ちょっと違って、びっくりするほどよかった。

フラメンコをベースにおきつつも、イベリア半島付近の音楽を巧みに融合させた、いわばフュージョン・フラメンコというべきもので、ただの民族音楽ではなかった。

フラメンコは、その源流をたどると北インドに行き着く。このアルバムではそれを伝えたロマ族(昔でいうジプシー)がインドからエジプトを経由してアンダルシアに至った旅を自らの歌詞と音楽で表現しようとしている。自身、祖父はロマ族だったと述べており説得性がある。

もちろん、それぞれの曲に合わせて民族楽器が使われている。インドのヴィーナとか、エジプトのニー、ウードなどでワールドミュージック好きにはお馴染みの楽器達だ。

これら伝統楽器による現代風の演奏も優れているのだが、やはりスパニッシュ・ギターが準主役として活躍しており、出るところは出て、抑えるところは抑え、かっこよく歌い手を支えている。

La Joseの歌声はとても『純』な感じがするが、芯のあるヴォイスが豊かな情熱、生命力を感じさせてくれるので活力が湧いてくる。

最後までアルバムタイトルの由来がわからなかったので、3曲目“espiral”の歌詞を見てみた。

『人生をもっと簡単に!心の負担を軽くして、人生を自分の手に取り戻そう!輪の中に入って踊って回ればもう一度あなた自身が見つかる。』

なるほど、だから『espiral=旋回』なんだ!

2021-782


Classic Music Diary

仕事で年間1,000枚程度クラシック・ジャズのハイレゾ新譜を聴いています。毎日4-6枚試聴する中から気になったものを日記がわりに書き留めていこうと思います。

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