For the love of life

Alexander Chapman Campbell     (Signum Classic) 96kHz/24bit

ドーバー海峡に浮かぶフランスにほど近いガーンジー島。ここはイギリス王室直轄領のため英国には属しておらず現代では珍しい統治形態をとっている。その島に生まれ現在はスコットランド、ハイランド地方にて創作活動をしているピアニスト兼作曲家、アレクサンダー・チャップマン・キャンベル。

 19歳の時に出したアルバムが評判になり、UKチャートのトップになった。数枚のアルバムを出したのち、UKの独立系著名クラシックレーベルSignum ClassicsからEPを出したが、それはハイランドを思わせるような物悲しさたたえたピアノミュージックだった。今回はフルアルバム。これまではピアノ・ソロというスタイルだったが、ここではストリングス、ヴォーカルを加えた曲も収録してバリエーションの幅を広げている。

彼のスタイルはネオクラシック・ピアノであるが、ミニマルミュージックの要素は少なく、どこかでエモーショナルに盛り上がるのが特徴で、ここがドイツのDirk Maassenと大きく違うところだ。また、ことさらアンビエント感を出しているわけでもなく、ひたすらメロディの美しさを追求しており、これは清々しさを感じさせる曲で固めた統一感のあるいいアルバムだった。

2021-839


Classic Music Diary

仕事で年間1,000枚程度クラシック・ジャズのハイレゾ新譜を聴いています。毎日4-6枚試聴する中から気になったものを日記がわりに書き留めていこうと思います。

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