GIUSEPPE UNIA, Opere per pianoforte
Massimiliano Genot, Andrea Vigna-Taglianti (Tactus) 96Khz/24bit
19世紀中頃にイタリアで活躍した音楽家ジュゼッペ・ウニアを知っている人はいないだろう。一つのアルバムとして取り上げられたのはこれが初めてらしい。
1818年生まれで1871年に亡くなったので、1808年生まれのショパン、メンデルスゾーン、1830年生まれのシューマンの間にいるロマン派時代の人で、有名なハンス・フォン・ビューローとは同門だった。イタリア国王に使える宮廷ピアニスト兼作曲家として、200あまりの作品を出版した。
多くの作品が出版されたということは当時よく演奏されたのだろうが、彼もまた音楽の流行廃れの大きな波にのまれて完全に忘れらてしまった。今回二人の熱心なイタリア人音楽家により発掘された作品を聴くと、著名なオペラのピアノ改編作品主体だが華やかな雰囲気が伝わるとてもいい作品だったのでちょっとびっくりした。イタリア国王付きだったので、敢えてイタリア文化をふんだんに感じさせるようにも作ってあるのだろう。
こういうのを聴くと、音楽の歴史の中には数多くの天才音楽家がいるが、そのほとんどが忘れ去られるということを痛感するが、同時に決して忘れられること無く、これからも忘れられないであろうベートーベン、モーツァルト達というのはなんて偉大なんだろうかと改めて感じてしまう。
2021-1123
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