PUCCINI: Gianni Schicchi

Valerio Galli, Orchestra Del Maggie Musicale Florentino 

かの有名な古典、ダンテの『神曲』が大もとになっている。『神曲地獄篇』第三十曲ではジャンニスキッキの記述があり、死んだ資産家の声をまねて生きているように装い遺産の遺言状を書き換えた罪で地獄に落とされて、狂って人に噛みついているという描写だが、それはほんとうにごぐ短い記述で、このオペラの名前を知らなければ読み飛ばすところ。生前に罪を犯した亡者が次から次へと出てきて苦しむのが『神曲地獄編(Inferno)』なので、いちいち名前をしかも全員イタリア人の名前なので、気に留めることは無理。それを題材にプッチーニと台本作家のファルツアーノは楽しい喜劇オペラにしてしまった。プッチーニにしては珍しい喜劇で、音楽も親しみやすいメロディが続き雰囲気が愉しい、しかも一幕ものなので時間も長くない。劇中のAria『Oh ! Mio bambino caro』はオペラアリア史上の傑作としても名高くプッチーニの曲の中でも最高とされているので、一度は聴いたことのあるメロディでしょう。

2022-2

Classic Music Diary

仕事で年間1,000枚程度クラシック・ジャズのハイレゾ新譜を聴いています。毎日4-6枚試聴する中から気になったものを日記がわりに書き留めていこうと思います。

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