J.S.Bach & Beyond A Well-Tempered Conversation

Julien Libeer    (harmonia mundi) 96Khz/24bit


バッハの『平均律クラヴィーア曲集』は長調と短調が順番に続いて24曲あるピアノの聖典みたいなもので1722年に作曲されたということで今年では作曲300周年記念らしい。 

このアルバムでピアニスト、リベールがやっているのは、その長調楽曲の次にそれに呼応するように自ら選択した後世の著名作曲家の短調作品を 並べて、あたかもそれが対話しているような趣向にしてあるということ。聴いていて違和感は全くないどころか24曲バッハを聴くより変化があっていいかもしれない。

 これに似たアルバムは最近聴いた覚えがある。つい一週間前に新譜で試聴したAna Topalovicの 『Bachiana』 で、あれはバッハの無伴奏チェロ第一番6曲それぞれの間に 現代女性作曲家の作品を交互に混ぜるというものだったが、このいれこにするアイディアは同じものだ。

 現代のしかも楽器も違うアーティストに同じインスピレーションを与えるというところがバッハ楽曲がユニバーサル・普遍的である凄いところだろう。 

 なお、使われているのがクリス・マスネ製の並行弦グランドピアノ(バレンボイムピアノ)なのでピアノの音色が少し普通とは違うと感じると思う。

2022−113


Classic Music Diary

仕事で年間1,000枚程度クラシック・ジャズのハイレゾ新譜を聴いています。毎日4-6枚試聴する中から気になったものを日記がわりに書き留めていこうと思います。

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