AMARCORD D'UN TANGO

Marco Albonetti (Sax), Danielle Di Bonaventura (Bandoneon)

1992年7月4日、アストル・ピアソラが亡くなった日にその音楽を聴いて以来虜になり音楽院では博士課程でピアソラの論文を書いたくらいにピアソラに没頭してきたイタリアのマルコ・アルボネッティの新作。

前作はオールピアソラでキレ味のいいサックスがダンス音楽としてのタンゴによくマッチしていたが、今回は趣きがぐっと変わってノスタルジックな雰囲気を色濃く感じさせる内容となっている。

もともと、源流はスペインと言われるタンゴは19世紀後半にブエノスアイレスで自然発生し、酒場、というより売春宿で客が待っている間の暇を紛らわすためギターとフルートにより奏でられていた音楽だったという歴史を持つ。

今回のアルバムではピアソラだけでなくタンゴの巨匠たちの作品をサキソフォン、バンドネオン、管楽器の編成にアレンジしている。ソプラノ・サックスの柔らかい音色に、今やタンゴになくてはならない楽器になったバンドネオンが即興的に絡んできて、夜の港町の路地裏を感じさせる情緒あふれるアルバム。

Classic Music Diary

仕事で年間1,000枚程度クラシック・ジャズのハイレゾ新譜を聴いています。毎日4-6枚試聴する中から気になったものを日記がわりに書き留めていこうと思います。

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