MICHAEL HAYDN:Violin&Flute Concertos

Capella Savalia (Hungaroton) 96khz/24bit

ハイドンと言う名前が付いているので察しがつくようにミヒャエルは、あの有名なフランツ・ヨーゼフ・ハイドンの5歳年下の弟で交響曲41曲を初めとして様々なジャンルで何百という曲を残した高名な音楽家だった。ザルツブルクではモーツァルトの後任オルガニストでありまたモーツァルトとは親友でもあった。仲が良かった証としては例えばモーツァルトの交響曲37番は今は偽作として欠番になっているが、これはモーツァルトが自分のコンサートに間に合わせるためミヒャエルの交響曲に序奏だけ書いて間に合わせたもの。ミヒャエルが病気で依頼された作品を書けなかった際にはモーツァルトが代わりに作曲した作品もある。優秀な作曲家・オルガニストとして生前はとても人気があったのだが、音楽の歴史の中ではやはり凄すぎる兄と親友に挟まれてしまってまた少し後のベートーベンもいたりして影が薄いのは否めなく、今では一般にはモーツァルトとのコンテクストで語られることしかなくなってしまっている。だからと言って作品が色褪せているというとはなく、他の忘れられた作曲家同様に死後はその作品が演奏されなくなったのが大きな理由だろう。ミヒャエル・ハイドンは忘れられた作曲家の中では録音も多くコレクションボックスも発売されており実は隠れた人気があることを伺わせる。バイオリン・フルート協奏曲という珍しい組み合わせのこの新録アルバムは、今まで随分と聴いてきたハイドン、モーツァルトとはまた一味違った古典派の音楽でその新鮮味を感じることができる。

2022-700


Classic Music Diary

仕事で年間1,000枚程度クラシック・ジャズのハイレゾ新譜を聴いています。毎日4-6枚試聴する中から気になったものを日記がわりに書き留めていこうと思います。

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