CLEMENS KRAUSS; R.Strauss

Wiener Philharmoniker, Clemens Krauss (Archipel).   FLAC 96Khz/24bit 

歴史録音復刻専門レーベルのArchiperから、往年の大指揮者、ニューイヤーコンサートの創始者でもあるクレメンス・クラウス(1893-1954)によるR.Straussの三作復刻ニューリリース。

『ツァラトゥストラはかく語りき』、『ドンファン』、『町人貴族』。


例によってこのレーベルにはブックレット、裏カバーも付いてこないので情報は不明だが、もしかしたら、名盤と言われたデッカの1950、1952録音音源のリマスター・ハイレゾ版かもしれない。

音質はかなり良い方で、スピーカーで聴く分には気にならないが、高級ヘッドホン(MDR-Z1R) で聴くと静かな部分では特有のテープノイズがある。しかし、ヒストリカル版で細かいことを気にしていたらキリがない。


前情報もなく試聴したが、途中で、おっこれはなかなかの演奏ではないかと思った。ウィーンフィルが本来持っている音色の美しさと演奏を素直に表現しようとしているようだ。

例えば『ツァラトゥストラはかく語りき』でのクラウスの指揮ぶりは、カラヤンの一連のドラマティックな演出(三枚を別の時期に残している)とは随分と違う。これはその時代の好み、録音技術の発達、アプローチの違いなので良い悪いという話ではない。

ただ、クラウスは『アラベラ』を始めとした幾つもの初演を任されたほどストラウスとは親密であり、恐らくはストラウス自身も当然クラウスのこれらの演奏は聴いたと思う。普通、指揮者は作曲者と作品について話をするだろうから、このような控えめで気品を感じさせる表現が作曲家の本来の意図であったのではないかと思わざるを得ない。

2021-736


Classic Music Diary

仕事で年間1,000枚程度クラシック・ジャズのハイレゾ新譜を聴いています。毎日4-6枚試聴する中から気になったものを日記がわりに書き留めていこうと思います。

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