Bach; Brandenburg Conchertos


Academia fur alte musik Berlin, Isabelle Faust, (harmonia Mundi) 44.1Khz/24bit

『ブランデンブルグ協奏曲』

J.S. Bachの協奏曲での最高傑作と言われるブランデンブルク協奏曲。作曲年代の異なる6つの曲を一つにまとめて、1721年にブランデンブルグ伯爵に献呈したのでこの名がある。現在のザクセン=アンハルト州のケーテンという地域の宮廷楽長をしていた頃だ。

それなりに長いのだが、曲ごとに曲想が違い、主役の楽器も違うので飽きないで聴き通せる嬉しい名曲。もちろん、自分の好きな曲だけを選んで聴くのも充分ありだと思う。バッハも別々の時期にそれぞれを書いたので、元々はバラバラの曲だったから。

バッハはその当時比類のない優れたオルガン奏者として有名だった。この5番では、それまで控えめに伴奏していたチェンバロが突然飛び出すような形で出てきて、数分にわたる速くて華麗な独奏を繰り広げる。当時、それを目にした人々はさぞビックリしたに違いない。ピアノ協奏曲の起源はこの曲だと言われている。

5番のチェンバロだけでなく、4番のリコーダーも、6番のヴィオラもこのようなかたちで作曲上使用した例はなかったようだ。この曲は変革の塊にして完成度が高く、当時の協奏曲の頂点であったという評価が定着している。

ベルリン古楽アカデミーは1982年に当時の東ドイツ東ベルリンで結成された。既に名声は高く、このブランデンブルグ協奏曲の録音も1998年に同じくharmonia mundiからリリースしているが、同じことをやっても芸がないと考えたのかどうかはわからないが、今回はヴァイオリンのIsabelle FaustとヴィオラのTammestyという当代の名手二人を招いての新録音となった。3番では両名が参加、4番ではFaustがソロ、6番ではTammestyが参加という形にしている。ただ、言われなければわからないだろう。いや、言われてもよくわからないというのが正直なところだ。

Faustが使っているのは、1658年製 ヤコブス・シュタイナー。Tammestyは、10数本しか残っていないと言われるヴィオラのストラディバリウス『マーラー』。

2021-765






Classic Music Diary

仕事で年間1,000枚程度クラシック・ジャズのハイレゾ新譜を聴いています。毎日4-6枚試聴する中から気になったものを日記がわりに書き留めていこうと思います。

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