Arirang Nori

Hee-young Lim , Cello

韓国出身のHee-Young Lim は、特に音楽一家に育ったわけではなく、知人のチェロを弾いてみようと思ったのがきっかけだったと言う。最初は興味なかったらしい。

始めてみると、驚くことにみるみる才能を開花させ、15歳という最年少でKorean National Universityに入学を許され、後にアメリカ、パリの国立高等音楽院に留学し最優秀成績にて卒業後、ロッテルダムフィルハーモニーの首席ソロチェロ奏者にアジア人女性として初めて就任。2019年からは中国北京の中央音楽院のチェロ課の教授として韓国人として初めて任命されるなど、その経歴にはなんでも『初』という言葉がつく。

2018年にはソニークラシカルからデビュー盤として『French Cello Concertos』をリリース。2019年には「Russian Cello Sonata」と今まで数枚をコンスタントにリリースしてきており今回は母国韓国回帰。7人の韓国の女性作曲家が彼女のために書き下ろした曲によるトータルアルバムとなっており、Hee-young lim の完璧なテクニックと多彩な表現、そして何よりも持ち味である叙情性を活かす曲目になっている。

常々「楽曲に対峙するときは、テクニックだけでなくむしろ文化的、歴史的背景によりこころを配るべきで、楽譜の背景にある作曲家の音楽の言葉をより理解するようにしなくてはならない」と述べているが、今回は母国韓国の作品ということなので意識せずに自然に韓国の歌心を表現できたのではないだろうか。

2021-880



Classic Music Diary

仕事で年間1,000枚程度クラシック・ジャズのハイレゾ新譜を聴いています。毎日4-6枚試聴する中から気になったものを日記がわりに書き留めていこうと思います。

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