SCHUBERT; Sonata D840&D960
Jean-Mark Luisada
その昔NHK教育番組で講師をしていたことがあるので日本でも名前が知られているピアニスト、1958年チュニジア生まれフランスのルイサダ。
自分は神童ではなかったと謙遜してはいるが、1985年のショパンコンクール5位を始めとしてコンクール実績は充分で今に至るまで世界中の音楽祭から招待をされてきている世界的なコンサートピアニスト。ソニー系のRCA Red Sealから何枚もアルバムを出して来ており、特にショパンの独自解釈と演奏には定評がある。ショパンだけでなくシューマンなどもなかなか聴かせてくれるいいアルバムが多い。
今回はレーベルを変えていたので少々びっくりした。比較的新しいブティックレーベルLa Dolce Voltaからのリリースとなったところが面白い。このレーベルはパッケージメディア自体を一つの作品として捉えており手を掛けたデザインのアルバムジャケットと詳細なブックレットが特徴だ。
今回はシューベルトの未完成のピアノソナタd860と最後のピアノソナタとして有名なd960。それぞれ15番、21番という番号がつけられている。精緻なピアノタッチを維持しつつ、シューベルトの起伏ある情感を、ピアノを上手く響かせながら豊かに表現している。名手の演奏が堪能できる。
2021-896
0コメント