BEETHOVEN; String Quartets op.18 Nos1-3

Chiaroscuro Quartet (BIS)   FLAC 96Khz/24bit 

ベートーヴェンイヤーの昨年と比べて今年は少なくなったとはいえ、コンスタントにリリースされるのがベートーヴェン 。昨年は本当に多くて、数えてないが復刻、Box入れると100枚は軽く超えて200枚いってないぐらいは耳にしたのではないだろうか。これだけ聴いても飽きることがないところにベートーヴェン の偉大さを感じさせてくれた一年だった。誰かが、ベートーヴェン の音楽はコメのようなものだと言っていたのを思い出した。

今月はキアロスクーロ四重奏団の新譜があるいうので楽しみにしていた。ソロイストでも活躍して人気が高いアリーナ・イブラギモヴァがどうしても目立ってしまうが、カルテットとしての各自の技量は高く、またそのバランスが取れており、自らのスタイルとして緊密すぎず緩すぎずといういい塩梅のところを見つけている。BISレーベルからリリースした2018年のシューベルト弦楽四重奏、2020年ハイドン弦楽四重奏と聴いてきており気に入っているカルテットだ。批評家の評価も高い玄人受けする楽団でもある。

今回はベートーヴェン の弦楽四重奏。作品番号Op. 18-1,2,3 (1番、2番、3番)。Op.18は4,5,6まであるので前半部分をまずリリースしたわけだ。この作品が書かれたのは1879/1880年で、ベートーヴェン が30歳頃になり初めて挑んだ弦楽四重奏曲になる。既にピアノソナタは10番まで作曲していたので、満を持して取り組んだジャンルと言われている。交響曲を書き始めるのは、この後で1801年に第1番が完成される。そんな大志を持った壮年時代の作品かと把握をしておく。

このアルバムでは、ピリオド・アプローチながらイブラギモヴァのキラリとするようなヴァイオリンを中心として楽器がくっきりと浮き上がるように録音されている。それがバラバラにならず分離感が程よいのは、マイクセッティング・録音技術も優れているからだろう。DSD録音なので全体的な音質も極めて高く楽器の出す音色の質感をしっかりと捉えている。

録音年をみると2019年6月なので本来は昨年のベートーヴェン イヤーに出したかったのかと推測する。ベートーヴェン は今後シリーズになるいうことなのでこれからのリリースが楽しみになる1枚だった。

2021-790




Classic Music Diary

仕事で年間1,000枚程度クラシック・ジャズのハイレゾ新譜を聴いています。毎日4-6枚試聴する中から気になったものを日記がわりに書き留めていこうと思います。

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