BACH;The Art of Fuga

Eloise Bella Kohn , piano                      (haenssler)  FLAC 96KHz/24bit

バッハ最晩年の傑作として名高い『フーガの技法』。その名の通り音楽の法則、フーガのあらゆる技術を屈指して完成させようとした作品で第一主題のテーマを元にした曲が続く幾何学的な雰囲気を持つ曲。

今では最高傑作かと言われるほど評価は高いが、当時は4年間で30部しか売れなかった。しかも正式なプレミア演奏は20世紀に入ってからになる。しかしながら、モーツアルトもベートーヴェンもシューマンもブラームスもブルックナー もこのスコアを所有して楽曲研究をしていた。まさに天才は天才を知るということ。

「完成させようとした」というのは未完成だからで、最後のフーガは病気と手術の失敗で失明したバッハが完成出来ずに譜面が途中で終わっている。ほどなくして亡くなった。そのため、この曲はグールド、エマールのアルバムなどここで突然終わる録音が多い。

1991年パリ生まれのピアニスト、ヤマハ音楽教室でピアノを始めたEloise Bella Kohnは、Thierry Escaichが未完成部分を補筆した完成版をチェンバロではなくピアノで弾いている。バッハとオルガニストEscaichの経歴が重なり合ってしっくりしたそうだ。もちろん、チェンバロを意識してペダルを使わずに弾いている。使っているのはもちろんヤマハピアノ。

この曲はcanonを始めとして演奏者に委ねられる部分が多くあり、この幾何学的なフレーズの繰り返しは宇宙の音楽のようであると言う。完成版がいくつもある中でこれがスタンダードになることを期待して若いアーティストが挑戦している。

2021-826


Classic Music Diary

仕事で年間1,000枚程度クラシック・ジャズのハイレゾ新譜を聴いています。毎日4-6枚試聴する中から気になったものを日記がわりに書き留めていこうと思います。

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