The art of arrangement, Mozart &Beethoven

Leonard Miucci piano, AleaEnsemble  (Dynamic) 96Khz/24bit 

モーツァルトが自らの演奏会用に書いた『ピアノと管弦楽のための五重奏曲K.452』は、ピアノ、クラリネット、オーボエ、ファゴット、ホルンという珍しい楽器構成であり、大天才ならではのユニークな発想でありながら、楽器間のバランスがとれ完全な調和を実現している名曲である。後年、と言っても約10年後だがベートーベンはこの曲に倣って同じ楽器構成、同じ変ホ長調で『ピアノと管弦楽のための五重奏曲』op.16を書いた。どちらも、個性が出ていて並べて聴くと面白いのだが、このアルバムは、モーツァルト、ベートーベンがそれぞれ自ら編曲したピアノ四重奏曲バージョンを古楽器で演奏したもの。

アルバムジャケットの印刷によると、これらの演奏はピリオド楽器による世界初録音だという。また、カデンツァの部分はピアニストのMiucciによる即興演奏ということ。当時は即興が普通だったので当時の演奏会の音はこんな感じだったのかと思わせる。

このように埋もれた曲を探してきたり、古楽器で弾くとか、他者と違う企画を考えねばならないという事でアーティストも大変なんだなぁとよく思う。

2021−961

Classic Music Diary

Classic Music Diary

仕事で年間1,000枚程度クラシック・ジャズのハイレゾ新譜を聴いています。毎日4-6枚試聴する中から気になったものを日記がわりに書き留めていこうと思います。

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