RICK WAKEMAN; Christmas Portrait

Rick Wakeman, piano 

元イエスのキーボードメンバーだったリック・ウェイクマンも随分な歳になりクリスマスアルバムを出すようになったか。当時イエスのファンでもあった私は、リック・ウェイクマンのソロアルバムももちろん持っていた。『ヘンリー8世の六人の妻』、『アーサー王と円卓の騎士たち』の2枚で1972年ごろ。当時の『こわれもの』、『危機』というイエスの代表作のプログレッシブとはもちろん違うことをやっており、マルチにさまざまなキーボードを縦横無尽に使い、曲のところどころで都度出したい音をだすというのが当時は先進的だったと感じた(それがプログレッシブ)。いろいろな音楽を混ぜてはいるが、バッハなどの作曲家のメロディも含んだクラシックの要素も垣間見せるアルバムだった。元々クラシック教育を受けて来ているのでそれも当然かもしれない。1980年台以降もウェイクマンは多くのソロアルバムを出してきているが、いつの間にかフォローしなくなったので最近までその活動は知らなかった。

このアルバムはクリスマスの有名曲を実に普通に弾いている。プログレの面影は全く見せない。ウェイクマン自身のピアノアレンジは曲の持つシンプルな美しさを際立たせており、誰が聴いてもいいと思うリラックスできるシーズンアルバム。ひねったところは皆無なのでクリスマスのバックグラウンドミュージックとしてもよく、昔のウェイクマンを知る人からすれば結構驚きの普通の内容になっている。

2021-1027

Classic Music Diary

仕事で年間1,000枚程度クラシック・ジャズのハイレゾ新譜を聴いています。毎日4-6枚試聴する中から気になったものを日記がわりに書き留めていこうと思います。

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