DEBUSSY/HAHN: Vocal Works
Christine Karg, Gerald Huber, Howard Arman (BR-Klassik)
フランス印象派の作曲家ドビュッシーとヴェネズエラ出身でフランスで活躍したアーンの歌曲集。典型的なドイツリートとは明らかに違った柔らかい雰囲気を持っているのは、彼らが印象派だということはもちろんだが、やはりフランス語とドイツ語という発音方法の全く違う言語による部分が大きいのだろう。ドビュッシーの作品は彼の繊細なピアノ小品に歌をつけたようで伴奏も美しい。面白いのは、これがドイツミュンヘンを拠点とするバイエルン放送合唱団によるもので、独唱ソプラノもドイツ・リートで有名なクリスティアーネ・カルクだということ。カルクは既に多くのアルバムを出しているがほぼドイツ語圏の作曲家達のものなのでフランス歌曲を歌うのは珍しいと思いながら聴いていた。BR-KLassikはバイエルン放送交響楽団の演奏会ライブをリリースする自己レーベルなのでこれは趣向を変えたプログラムだが、きらびやかで繊細優美なメロディと愛らしい言葉の響きを持つフランスの歌曲はライン川対岸のドイツ側からするととても魅力的なレパートリーらしい。
2022-42
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