BACH:Sonatas for flute and harpsichord
Stefanie Troffaes transverse flute (Aparty) 96Khz/24bit
1980年ベルギーのブルージュ出身のステファニー・トロファ。 このアルバムはバッハのフルート名曲集だが、フラウト・トラヴェルソ(トランスバース・フルート、トラヴェルソ)による演奏というのが特徴か。
バッハの時代には現代の機能を備えた金属のフルートは存在しなかった。バロック期の楽器と言えばリコーダーが主流でヴィヴァルディ、ヘンデル、テレマンなど皆リコーダーの曲は多く作っている。決して多くないその頃のフルート(トラヴェルソ)の曲だが、プロイセン王であるフリードリッヒ2世が大のフルート好きで自ら演奏だけでなく作曲までしたので、取り巻きの貴族もフルートを嗜むことになり、プロイセンに近い宮廷作曲家は曲を作るようになったということはあるだろう。
当時はもちろん木製でそこに穴を空けてあるだけの極めてシンプルな横笛。まさに横型リコーダー。音程を作るのは通常6個しかないトーンホールを抑えるだけなので、半音を出すためのクロスフィンガリングなどその奏法は結構難しいのだろう。この楽器自体は廃れたというよりも改良を重ねて現在のフルートの形になっていったわけで、むしろリコーダーがバロック以降いわゆるこの横型フルートにとって変わられて廃れてしまった。
木のトラヴェルソが出す音は金属に比べて明らかにまろやかで、且つリコーダーよりもヴィブラートがかけやすく表現豊かな音色が出せる。 バッハもリコーダーよりもトラヴェルソを好んでいたらしい。ステファニー・トロファはフルートだけでなくリコーダーも学んでいるのでこれら古楽器の特徴を充分掴んだ上での演奏だと言える。
2022-281
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