HANDEL: Six Piano Concertos

Matthias Kirschnereit (CPO) 96Khz/24bit

ヘンデルは実はヨハン・セバスチャン・バッハと同じ年に生まれた。終生ドイツ圏に留まり教会の音楽に集中して厳粛な音楽が多いバッハに対して、イタリアで当地の音楽の影響を受けほとんどイギリスで過ごしたヘンデル。ベートーヴェンが最も優れている音楽家は誰かと聞かれた際にヘンデルと答えた会話帳が残されている。オラトリオ、オペラが有名だが実はオルガン曲は当時更に人気が高かったという。しかしバッハの数多くのチェンバロ曲が現代ピアノでも盛んに演奏されているのに対して、ヘンデルの鍵盤曲がピアノで演奏されることはまず無く、そうなると良い曲でも知られる機会が限られてしまう。ピアニストのマテアス・キルシュナーライトはこのアルバムでオルガン協奏曲を取り上げ現代のピアノで弾いている。オルガンの音響効果を意識した原曲を巧みにアレンジして現代的なサウンドにしているが、全く違和感がないどころかより現代人には親しみやすくなっていると思う。埋もれた曲たちが新たな息吹を吹き込まれたようだ。

2022-1070

Classic Music Diary

仕事で年間1,000枚程度クラシック・ジャズのハイレゾ新譜を聴いています。毎日4-6枚試聴する中から気になったものを日記がわりに書き留めていこうと思います。

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