STANFORD: Children’s Songs

Kitty Whately mezzo soprano, Gareth Brybmor John Baritone (SOMM) 96Khz/24bit

Charles Villiers Stanford(1852-1924)は、アイルランド人の作曲家、教師、指揮者であり英国の音楽史の中ではとても重要な人物だが一般には知られていないでしょう。29歳の時に王立音楽院の設立と同時に教授となり生涯その職に留まり、ホルスト、ヴォーン・ウィリアムス、アイアランド、ブリッジなどそうそうたる作曲家を輩出した。彼は一貫してブラームス風の古典主義を説いていたが教え子たちは皆それに反して当時のポストモダンの作風で新境地を切り拓き認められていった。スタンフォード自らは7つの交響曲を含み200曲余りを残したが死後急速に忘れらる。今でもその作品が演奏されることはほぼないが、その割に録音が多いという珍しいケースだ。英国のレーベルChandos、SOMMとNaxosが積極的に録音をしてきており、そこそこリスナーを獲得してきている。7つある交響曲の中で聴いたことがあるのは1番、3番、6番だけだがブラームス信奉者の作品だけあって違和感なく聴けて大体どんな曲だったか頭に残っている。

このアルバムは『子供達の歌』というピアノ伴奏曲集でまとまったものとしては初めてのリリース。レアなものには違いないが、“子供のため”なので比較的曲調を平易にしてあるせいかとても分かり易い魅力的な小品群で意外と結構聴ける。幾分保守的な私にはヴォーン・ウィリアムスとかブリッジ、ホルストの作品はなかなか聴きづらく、このようなスタンフォードの作品は肌に合う。古典派ロマン派の有名どころは聴き飽きて、かと言ってストラヴィンスキー的なものはちょっとというクラシックファンにはおすすめ。

2022-1105

Classic Music Diary

仕事で年間1,000枚程度クラシック・ジャズのハイレゾ新譜を聴いています。毎日4-6枚試聴する中から気になったものを日記がわりに書き留めていこうと思います。

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